竹下ウキについての質問をいただきました

普段から竹下ウキを愛好しておられる方から
次のような内容でいただきました

ありがとうございます

「竹下ウキの全長が8cm、10cmで
もっとも太いところの直径が32ミリパイの
購入を考えています。
 このタイプのウキでナイアガラ釣法など
竹下ウキの特徴を生かした釣りが可能ですか?」

うーん
なかなか興味深い質問だと思います

まず逆にわたしが問いたいのは
「普段竹下ウキを使っておられて
 (たぶん14cmとかレギュラータイプ)なぜここで
8cm、10cmが欲しくなったのか?しかも32パイを、
この太さもかなり特殊と言えば特殊仕様となります」

わたしもある釣り場の攻略を
あえて竹下ウキにこだわって釣りこなそうとイメージしたときに
どうしても竹下ウキにしかできない特徴が
むしろ邪魔になってしまうことがあったのです

例えば引くと潜ってしまう特徴が
時には邪魔になってしまうようなとき

そのようなときに考えたのは
極端に足の部分を短くしてはどうか
ということでした

しかもさらに潜らないようにと
残存浮力をなくしつつも
直径パイを太くしたもの

そうです
まさに質問者さんが求めておられるタイプです

ここまで話すと
もう答えは見えてきましたねー

本来、竹下ウキが他にない特徴として持っているものを
あえて押さえるために短くしたと言うことです

ナイアガラ釣法など
本来竹下ウキにしかない特徴を生かした釣りは
14cmから16cmがもっとも発揮できます

以上のことを十分お考えになった上で
あえてということであれば
お求めになるとよいと思います

当時わたしが竹下名人に
8cmの製作をお願いした際に
師匠はさぞかしお嘆げきになったのではないかと
今になって察するのですが

何も言わずに
わたしのイメージ通りの竹下ウキを
作り続けていただいた師匠の度量の大きさを
あらためて思うのです

わたしだったら無理かも

そうでしょー
あえてその特徴を殺すようなものを作るなんて
そのもの自体を否定されているようなものですからねー

師とは親子ほどの歳の差がありますが
当時は我が子を思うような気持ちで
見守っていただいていたのだと
1本のウキを通して思うのです

やっぱりそこには
「愛」がありますわねー

わたしも師匠のようになりたいと
目標にしていますけども
なかなかほど遠い状況です

こういった質問を通して
手作りウキの奥深さも
考える機会にしていただくとよいかと思います

竹下ウキに関して言えば
材料費は当然かかるとして
そのひと手間ひと手間が
とても販売価格に見合ったものではないと言うことです

例えば費やされた時間を
現在の最低賃金に当てはめて割り出すと
それはとんでもない高額な金額になってしまいます

だから「愛」がないとできないものなのですよ

ドクロもそういう思いで作っていますが
師匠のような競瓠璽肇誅には
まだまだほど遠い存在なのです