ヒラマサ釣りのやりとりにおいて

「竿をなるべく低く寝かせて角度を保つ」とあるが

それはなぜか・・・どういう利点があるのか

 

という質問をいただきました

 

ありがとうございます

 

質問主さんのコメントには

「なるべく浮き上がらせようと硬い竿を立ててやり取りしてます」

とありますが

 

逆にこの結果がどうであったのかを

お聞きしたいと思います

 

リールの使い方などに触れていないので

また魚のサイズもわかりませんし

やりとりのどの段階かもわかりませんから

なんとも言えませんが

 

ある程度魚の大きさもわかり

やりとりの終盤か

釣り人側が先手を取った状態であれば

このようなスタイルでも良いと思います

 

しかし私の考えでは

この方法では80センチいや70センチ

いやいや今の宇龍なら60センチをも超えるようなヒラマサをゲットするのは

かなり確率が低くなるのではないかと推測します

 

障害物のない砂浜や船からの釣りならいざ知らず

荒磯の底瀬が点在するようなポイントでは

まずもって無理だと断言してもよいでしょうか

 

いきなりこのようなフレーズで

お答えして

いささか気分を害されたかもしれません

失礼しました

申し訳ございません

 

それくらいに

ヒラマサに限らず

磯釣りにおいて

大物とのやりとり時に

特にヒット直後から初期にかけては

絶対にやってはならないスタイルといってよいのではないかと

私は思っています

 

アワセも低く横に引くのが良いと考えています

 

真正面に立てたまま

力まかせにポンピングするようなスタイルもよく見かけますが

これもよくありません

 

太仕掛けにものを言わせ

力ずくでリールを巻き込んで

60クラスの魚は獲れることがあるでしょうが

このスタイルでは70以上ともなれば

かなり確率が低くなるでしょう

 

その理由は

魚は余力を残している間は

とにかく引っ張る方と逆の方向に向いて逃げようとします

竿を正面で立てれば立てるほど

魚は深く潜ろうとします

ある程度の水深があり

底瀬や棚が張り出していなければ

運よく獲れる魚はあるでしょうが

私の経験上 

ラインをドラッグで出す際や

魚の引きを止めてこっちを向かせるときには

なるべく磯際の低い位置で

水面すれすれに低く竿を構え

その上で竿の性能(弾力、反発力)を十分に発揮できる角度に保つことが

魚にダメージを与え

なおかつ底瀬が点在する海底近くに潜らせない

逃げさせない、走らせないことにつながるのです

参考に次の画像をご覧ください

(わたし 77.2センチ 10月26日 大社町日御碕 追石) 

(オガタツ 79.0センチ 11月2日 宇龍 大横手 0番)

(わたし 80.0センチ 11月6日 宇龍 おばしま)

(ヒゲジー 70.0センチ 11月6日 宇龍 おばしま)

いずれの画像もヒット直後から比較的初期の段階の画像で

全て獲り込みに成功した時のものです

 

そのほか画像がなくて残念ですが

G1メンバーの石ちゃんは山歩ぅ瓠璽肇誅磯隊で

地磯から2本の80センチオーバーを引き出していますが

とにかく「竿を寝かせろ」って言っています

 

これは師匠や先輩、メンバーなど

大物を釣った経験がある釣り人からの体験談や

私自身のこれまでの経験に裏付けされるものですから

誰が何を言おうと

ある程度は自信をもって

お答えできると思います

 

ただし、魚とのやりとりについては

ヒットした時のシチュエーションや

魚種や場所、時期

それぞれのスタイル

使用しているタックルのバランス等々

さまざまな条件が密接に関係しますから

 

「これをもって正解」というものがないのも事実です

イメージ通りにいったとしても

バラス時はバラシます

とにかく自分の体験をもって会得するしかないのです

 

また、一度

ご自分のやりとりを

デジカメの連写や

ビデオに撮影してもらい

あとで確認するのもよいでしょう

 

自分では低く寝かせていると思っていても・・・まだまだ

自分ではかなり限界まで竿を曲げているつもりでいても・・・まだまだ

私も偉そうに聞こえるかもしれませんが

こんなことの繰り返しでいます

 

質問内容にはなかったことなんですが

今年いろいろ試したことは

ドラッグ調整です

 

これまでは私も

太仕掛けにものを言わせて

極力ラインを出さずに

強引にリールを巻き込んで

いっきに取り込む方法をとっていました

実際にレギュラーサイズのヒラマサは

おもしろいように獲り込めたものです

 

しかしこれが磯から70、80、ともなれば

そう簡単にはいきません

 

そして今シーズン

G1メンバーから80クラスのヒラマサの釣果報告が立て続けにあり

このやりとりを参考にしながら

いろいろ試してきました

 

まだまだ課題はたくさんありますが 

一生学び続けるのが「やりとり」(獲り込み)だと思います