12月4日、G杯グレ2日目 決勝リーグ

第1戦は同郷、同門対決となりました

島根県出雲市の伊藤大介くん(竹友会)

 

決勝リーグともなれば

審査員が付き

報道陣も見守ります

(※このエントリーの画像は、「レジャーフィッシング(KG情報)」T記者の撮影・提供です)

 

会場となったのは

予選リーグでも使用した「4人バエ」

 

伊藤くんとは同門とはいえ

親子ほどもの年の差(20歳)

ここはしっかり釣りまくって貫禄を見せ付けたいところです

 

はやる気持ちを抑えて

淡々と準備を進めます

 

私は本命とは逆の

左側からスタート

先にグレを掛けるも・・・キープサイズないかも・・・

 

突っ込んでくる潮に潜り込ませるも・・・アタリなし

 

それでも後半の攻めにある程度の勝算をイメージできているので

ここでの焦りはまったくありません

 

伊藤くんは磯際を丹念に攻めてはいますけども

グレのアタリはありません

 

そしてアッという間にハーフタイム・・・早い

そうです

決勝リーグはハーフ40分

 

よほど的を絞って攻めないと

グレを引き出すことはできません

 

場所を入れ替わって

なんと伊藤くんがすぐにキープサイズのグレを取り込みます

 

しかしこれに動じることはありません

このポイントには自信を持っていたので

すぐに狙いのシモリの上に仕掛けを投入

 

すると竹下ウキがモゾモゾーっと沈みます

小気味良いグレ独特の締め込みがロッドから伝わってきます

 

よしよし

 

ここでも一気にグレを抜き上げて

すばやくライブ用のコモクールへ

 

ここからは予選リーグの上田選手との対戦と同様

パターンをつかんで釣りまくります

 

こういうゾーンにはまったときの自分は

確かに自分でも怖くなるくらい

動作が俊敏になり

やることなすことが良い方向に流れます

 

よし、この調子でいくかー・・・

 

 

 

第2戦は昨年4位ながらも

今回また地区予選を勝ちあがってきた岩崎さん

九州の選手は実力者が多いんです・・・強敵です

 

そして、1試合目が終わった頃から

一段と風が強くなってきて

沖は潮しぶきが舞って視界が利かないほど

 

船長や役員も

対戦場所の設定に苦労している様子です

 

それで上がったのが

このようにほんと2人がやっと立てるような狭い場所

審査員と報道は

岩をよじ登って高い場所から見ています

 

ここで苦い一敗を期すのです・・・

 

結果がよくなければ悔いが残るのは当然ですが

これが私の今の実力といいましょうか

このときの天気のように

自分への流れが・・・がらーっと変わったようにも

このとき実際に感じてしまったのも

敗因の一つだったと反省しています(気持ちの部分で)

 

私は最初に右側に入り

沖にあるシモリの溝を攻めますが

回り込む風の影響で仕掛けがすぐに戻されてしまいます

仕方がないので試しに足元を流すと

キープあるなしの小長グレがヒット・・・一応キープ

しかし後はつづきません

もう一度狙いを定めた溝付近に仕掛けを集めますが

タイムアップ

必ずグレが潜んでいると確信しながらも

攻め切れませんでした

 

そして相手は

この画像をご覧ください

前の離れ岩に当たった流れが

足元に向けて潮目となって流れているのがわかりますか

いかにも釣れそうでしょー

 

岩崎選手はこの流れになじませて

キープサイズのグレを2尾キープしているのです

 

場所を交代するのも一苦労です

何せ狭くてすれ違えないんですよ

 

ここはお互いに協力して

バッカンやロッドなどを渡し合って移動します

 

この頃から一段と風が強くなり
(後で聞くとこのときの風速は23mだったそうです)

少し方向も変わってきたように感じました

 

岩崎さんが攻めていた足元付近を狙いますが

流れが変わってしまっていて

まったく反応なし

狙いを変えて沖へ遠投

押し戻されながらも潮目に仕掛けを落ち着かせます

この釣り方でようやくキープサイズを引き出しますが

後が続かずタイムアップ

 

とどめは相手に

自分が前半に釣り切らなかったグレを逆にキープされて万事休す

負けは負けだけども

このグレを前半に自分が釣ることができなかったのが悔しい

 

私の最初のグレはやはりサイズが満たさずはねられて

1尾-3尾の完敗

 

最終戦へ・・・

 

伊藤くんは

何とか1尾をキープして1-0で勝利

岩崎さんだけが2勝で抜け出しました

 

最終戦は東海の丸山さん

そしてこの対戦場所が・・・

まさに壁

どこに立つんですか・・・みたいな

 

チャランボに荷物を一つずつ掛けながら

上がっていきます

 

ここは審査員のみで報道は上がれません

まずは結果から申しますと

0-2で・・・ここでも完敗

 

ここで一番悔しかったのは

とうとう最後の最後にして

 

しかも一番の勝負どころで

グレを1尾も釣らなかったこと

 

自分に腹立たしいやら・・・情けないやら

 

2戦目、3戦目の反省点としては

状況判断を誤ったこと・・・完全に読み違えたこと

 

天候などのこともあって

これまでにあまり使われていない磯を使っていたこと

コマセをある程度入れて魚の活性を上げなければならなかったこと

対戦時間の範囲で結果を出すには

根魚と同等のやや深めのタナにサシエサを送り込む必要があったこと

 

この2点でした

 

丸山さんは私よりも少し先輩で

さすがにベテランらしい的確な状況判断で

仕掛けを深棚に設定し

シブシブのグレを引き出したのです

 

これらの敗戦は

私のまだまだの経験不足、引き出しの少なさに尽きるのです

 

パターンにはまったときには強いが

どういう状況でも安定した力が出せるか出せないか

 

ここのあたりがタイトルを取れるか取れないかの

大きな実力の差なのだとあらためて実感した瞬間でもありました

 

そして詰めが甘いというか

ちょっと状況が自分寄りでないと

気持の弱さ甘さが出ること・・・まだまだです

 

それでも悔しい

(決勝リーグ 検量の様子) 

そして、初戦を私に負けていた伊藤くんが

なんと最終戦で岩崎さんに2-0で勝利

 

大逆転で決勝戦に進むことになったのです

私はこの負けが響いて

3位決定戦には岩崎さんが進みました

 

ここからはタラ・レバの世界ですが

G杯に興味のある方や

今後目指している方々の参考ということで少々・・・ご了承ください

 

この最終戦の段階で

岩崎さんが2勝

私が1勝1敗(釣って負け)

伊藤くんが1勝1敗(釣って負け)

丸山さんが2敗(釣って負けとゼロ負け)

 

私に最も都合のいいように考えたとき

私は当然勝って・・・2勝1敗(釣って負け)・・・22ポイント

伊藤くんが岩崎さんに勝って

伊藤くん・・・2勝1敗(釣って負け)・・・22ポイント

岩崎さん・・・2勝1敗(釣って負けたとして)・・・22ポイント
(実際は伊藤君にはゼロ負けで20ポイント)

3選手が同ポイントで並び

こうなると3試合の合計重量が一番多かった私が決勝へ進出となります

 

最終戦が0-0の引き分けになれば

2勝の岩崎さんが決勝へ進み

私は3位決定戦へ進むことになります

 

ここで何が言いたいかというと

 

私が言い訳がましく

場所がどうのこうの

天気がどうのこうの・・・風が・・・

などといっていますが

 

伊藤君は若いながらも

勝つべくして勝った

勝ち上がるべくして勝ち上がったということなのです

 

初戦は私に大差で敗れたものの

しっかり釣果を出しての敗戦

私に場所の利もあって負けはしたものの

 

2戦目でもタモの柄が収納不能になるアクシデントにもめげず

きっちりグレをキープ

ここは無名磯だったため

勝利した伊藤君の名を取って「イトウバエ」と名づけられたほど

 

そして最終戦でも

前後半の攻防はわかりませんが

風向きが変わってかなり強風が回り込んでいたにもかかわらず

試合巧者の岩崎君が釣りきらなかったグレを

2尾キープしたのです

 

つまり

どの場所でも

どんな状況でも

すべての対戦でグレを釣り上げていたのですよ

 

これが他の3選手には成し遂げられなかったことを

若い彼が成し遂げたということです

 

この結果から見ても

伊藤君の決勝進出は立派だったと思いますし

 

普段の島根半島を中心とした

彼の釣りの取り組みと

師匠の竹下氏や竹友会の先輩たちの

指導の賜物だと思いました

 

そして決勝の舞台は姫島の「千畳」

ここは前回大会(沖ノ島)の予選リーグで

G杯優勝経験のある広島の藤原実浩君と対戦した場所
(0-1で負けました)

 

今回下見でも上がって

だいたいの攻めどころはイメージができていただけに

 

やっぱりこの舞台でやりたかったなー・・・くくくくやしいー

 

決勝リーグもう一組は

京都の礒部さんが進出

3位決定戦には優勝経験がある笹岡さん

ライバルの片伯部さんは

第3戦 強風でバッカンが飛ばされてこの試合がゼロ負けに

これが響いて敗退となってしまいました

5度の優勝経験がある彼ですら

自然相手の釣りでは予期せぬことが起こるのです

 

私もここで終了しましたが

次回は決勝戦の観戦記をお送りしますね