「にっぽん釣りの旅」をご覧いただいた方から

質問をいただきました

ありがとうございます

 

1.深いポイントでもタルカゴがよいのですか?

タルカゴ(たっちゃん仕掛け、三点釣り、大社取り込み仕掛けなど)

底カゴ(オモリの号数、カゴの形状など)

・・・カゴ釣りにもいろいろあって

海の状況によってはメリット、デメリットがあるものです

メリット、デメリットというよりも

その条件下で有効であるかどうか

といった方がよいのかもしれません

 

また、釣りは趣味の世界であり

遊びなのですから

自分のイメージに合ったものを存分に楽しんでいただければよいのです

その結果よりも道具にこだわるのも楽しみの一つです

 

さて、ここでなぜタルカゴなのか

私の中でのタルカゴ釣りのイメージは

「超遠投フカセ釣法」とでも言いましょうか

 

原点は磯からコマセを入れて

そのコマセとサシエサを同調させるフカセ釣りからスタートします・・・が

 

これを山陰地方独特の比較的ゆるい潮の流れの中で

エサ取りなどを交わして狙いのマダイやヒラマサを

アグレッシブル・・・または攻撃的にといいましょうか

ゲーム性といいましょうか

趣味の釣りのスタイルとして確立された

釣り方、タックルなのだととらえています

 

ただし、所詮は大きな自然相手に

人間がなすことなど限界があるものです

 

タルカゴの釣りも

これだけ試行錯誤して研究はしていますが

限界があるものです

 

例えば

水温の低い時期でかなり水深のある場所に潜むマダイを狙う場合

かなり早い潮の流れを攻略してマダイを狙う場合

近くにたくさんの底カゴ仕掛けでマダイを狙う釣り人がいる場合など

タルカゴ仕掛けが有効でない場合があげられます

 

時期や状況にもよりますが

私が経験した釣り場の中でも

次にあげるポイントは

タルカゴよりも底カゴの方が攻略しやすいと感じたことが実際にありました

参考までに・・・・

隠岐島前

ドンブカ周辺、二股島、大森島のケナシ、北の鼻、大森の舟島、知々井岬、金床島など

 

また、その仕掛けが持つ特徴から次のことが言えます

タルカゴの場合は

海面上の条件により大きく影響を受けるということです

例えば風、波、サラシに影響を受けて

自然に流れるコマセとの同調を阻みます

 

底カゴの場合は

カゴのコマセを魚に見せながら

常に一定の距離を保ってサシエサを送り込むことが可能です

それはオキアミが持つ比重以上の深さまで強制的にコマセを効かせることも可能です

さまざまな条件で潮の流れと違うところに仕掛けが流れても

ハリスの長さ程度に常にカゴのコマセの近くをサシエサがキープできているのです

 

比較的棚が正確に確実に取れることや

先にも述べたようにコマセの近くにサシエサをキープできる点で

特に特別な操作がなくても

ある程度の同調が自動的にできる仕掛けといえましょう

まず、マダイを狙う仕掛けとしては

取り組みやすいと思います

 

一方、タルカゴは先にも述べたように

フカセ釣りの延長というイメージがあります

海面から自然にコマセを撒いて

魚を浮かせて釣るイメージです

 

この方が結果的にエサ取りを交わして本命をゲットしやすかったり

時合いが長らく続いて数がよく釣れたり

記録級の大物がヒットしたりということがあります

 

これは山陰地方独特の海の状況から来るものでもあります

 

いずれにしても釣った魚の結果よりも

そこに行ぅ瓠璽肇諷くまでのプロセスにおいて

どこにどう自分の価値を置くかということも少し考えてみるとよいかと思います

その1尾をどれだけ楽しんで釣れるのか

そのためのタックルということを考えたときに

まずは、フカセ釣り、

次にタルカゴ釣り、

次に底カゴ釣り、

次に船からのフカセ釣り、

次に船からの胴付き仕掛け釣り

こういう展開もありかと思います

最終的にはやはり釣れる方が面白いです

 

結局釣れるに越したことがないというわけですが

講釈が長くなってすいません・・・参考になりましたでしょうか

 

2.コマセの量と撒き方

山陰地方で磯からのマダイ釣りの場合は

深くに潜むマダイをかなり浅い棚まで浮かせて釣ることが有効になります

そのためにコマセをとぎらさないようにコンスタントに撒いておく必要があります

私の場合はタルカゴや底カゴで釣る場合でも

必ず潮を見て足元にもコマセを入れるようにしています

保険のコマセとでも言いましょうか

意外と大物は磯際や近距離ポイントでヒットしてくることが多いものです

 

一生懸命遠投して釣りをしていると

足元にこぼれたオキアミを大ダイが浮いてきて拾っていたという経験もあります

どんなタックルや釣り方でも

磯釣りの場合は、自分が立っている足場を基点として

釣りを展開していくことが基本となるのです

 

だからこそ自然条件や

その条件に適した場所の選定が重要となるのです

 

タルカゴの遠投性能ですが

タルカゴ自体の目方や中に詰めるコマセの詰め方、比重などにもよりますが

私も正確に測ったことがないのですけども

ラインの出具合で判断しますと

80mくらいまでは投入できると考えています

 

遠投に重要なのは

ただウキを重たくすればいいというものではなく

竿、ライン、タルカゴなどのトータルバランスが大切なのです

 

私の場合は

竿3号、道糸6号、タルカゴは中サイズのバランスで遠投しています

さらに遠投するには

竿4号の遠投ガイド仕様、道糸はより号数を細くして、タルカゴは大サイズ(G1タルカゴ遠投大)

以上にすれば100m以上の遠投も可能です

 

いずれも無風又は追い風の場合です

 

しかし、風の向きなどで両方向から投入すること

長時間、より回数を多く手返しすること

メータークラスの大物を仕留めるためのトータルバランス

以上を考慮すると

私の体力から考えても

3(竿)-6(道糸)-6~8(ハリス)-10~12(ハリ)にG1タルカゴ 中サイズ(又はドクロ)

がベストバランスなのです

 

タルカゴの釣りは

磯際、近距離から超遠投まで対応できて

フカセ釣りも兼ねた釣りが可能です

 

タルカゴを改良して感度を良くしたり

天秤を改良したり

タルカゴを使った沈め釣りを展開したり・・・・

 

その辺の内容は

次の方からの質問に

回答する形で

詳しく述べていきたいと思います