「にっぽん釣りの旅」をご覧いただいた方からの質問です

ありがとうござました

 

「がま磯 我夢者3号をお使いですが

持ち重り感は

メーター級のマダイが掛かった場合のイメージは

フカセ釣りにはどうですか」

 

 

山陰地方独特の釣り

タルカゴ釣りですが

私の中ではこの釣りを「超遠投フカセ釣法」というイメージを持っています

 

みなさんが思っておられるような「カゴ釣り」というイメージではないんです

 

あくまでもフカセ釣りを原点とした

磯際から超遠投

浅い棚から深い棚までを

アグレッシブルに攻めて釣るという感じでしょうか

 

そのため私としては

この釣りに合った専用ロッドが欲しいと考えています

 

しかし残念ながらどのメーカーを見ても

私がこれだっ・・・といえるロッドは見当たりません

 

そんな中でも

がま磯「我夢者3号」は

現存(販売中)の竿の中では非常によいと思います

 

そして、もうひとつ

がま磯「スーパーインテッサ 遠征3号-53」

もう10数年前に発売された竿で杯盤になっていますが

この竿が過去のものでは最高でした(私がですよ)

 

この竿をベースにタルカゴ専用ロッドができないものか・・・

 

この釣りがマニアックだということでしょうか

それとも私の釣り自体がマニアックなのかもしれません・・・(自覚しております)

 

それでも最近

「小島が言っていたから我夢者を買ったわー」・・・とうれしい声も聞きます

さてみなさんの使用された感想はいかがでしょうか

 

それではどこがどういいのか

まず軽い、バランスがよいということです

 

わたしの場合はこの竿に求める重量として「300グラム前後」を考えています

軽いに越したことはないのですが

強度などを考えるとこの辺りが限界なのでしょうか

 

バランスの点においては非常によくなっています

持ち重りということですが

これは人の感覚的なところもありますので表現が難しいですが

がま磯は「モーメント」という持ち重りを数字化していますので

参考にされるとよいと思います

 

一番よいのは

自分が使うリールと仕掛けをセットして

持ち比べてみることです(実際はなかなか難しいですが・・・)

 

丸一日、場合によっては2日間

竿を振り続けるわけですから

かなりの体力を使います

たぶん人よりも手返しのリズムが早い方なので

投入回数を多くしリズムよく釣るには

この軽さとバランスが求められるわけです

 

軽い方がよいからと小型のタルカゴに

2号クラスのグレ竿との組み合わせでやっている人もいます

 

しかし、超遠投が可能かどうかということと

0.9ミリ前後のソリッド穂先には

ロッドを傷める可能性も高くリスクが多いといえましょうか

 

撒くエサの量も少なくなってしまいます

 

また、メーター級の魚を想定したときにはパワーが足りないとも考えています

 

今シーズンから我夢者を使い始めてから

男女群島の夜釣りで

70センチクラスのメダイやフエフキダイを仕留めていますが

引きが強いといわれるこれらの魚とのやり取り感は申し分ないですねー

このときは竹下ウキを使用したフカセ釣りですが

フカセにおいても穂先の感度よく

IMガイドの効果で穂先ガラミもほとんどありません

 

例のテレビのロケ中に95センチの大ダイを仕留めたのもこの竿です

 

魚が掛かってからの加重移行のスムースさはがま磯の特徴でしょうか

そして胴でタメてそこからさらに粘るという感覚です

限界かなーと思ったところから粘るところがすごいのです

そしてじわじわと自分の操作でおこしてくるような感覚が

わたしにはいいんです

 

よくいう「竿が勝手に魚を浮かす」とか

「竿が勝手におこしてくれる」という感覚がありますが

これはわたしにはちょっと違うんです

 

やはり魚をバット部分(元竿)に乗せて

というかこの部分に魚の引き(重量)を感じながら

自分のアクションで魚を浮かしていくという感覚がいいんです

 

他にはがま磯マスターモデル尾長シリーズがこの感覚ですねー

この感覚はむしろスーパーインテッサ遠征3号よりも

我夢者の方がわたしは好きですね

 

「竿がよくて釣れた」ではなくて

「竿が自分の手足の延長となって、自分で釣った」という感覚ですね

 

ですからやり取りに関しては

太いラインで真っ向勝負するタイプの釣り人にお勧めです

 

すぐにラインを出して

余したようなやり取りタイプの釣り人には向かないかもしれません

 

そして今度はトップから2番あたりの硬さというか、柔らかさですねー

この部分はタルカゴを操作するのに重要なんです

もちろん投入するときの荷重が掛かるバランスが

正確に遠投するのに重要です

 

ドクロは通常のタルカゴよりも軽量に仕上がっているので

この部分があまり硬すぎると逆に遠投できません

 

また、手返しのときに

G1タルカゴは「スライド反転式」になっていることから

いったん詰めたコマセが

投入までの動作の途中で反転してこぼれてしまうトラブルが発生します

 

これを嫌ってG1タルカゴを使わないという釣り人も多いものです

ある程度のなれも必要ですが

主の原因は

穂先部分の硬さにあるんです

ここでゴンゴン揺らすと知らぬ間に反転してしまうのです

 

G1タルカゴの中や小サイズ・・・特にドクロは

遠投タイプの3号、4号以上になるとこのことが問題になるのです

 

ここでもタックルのトータルバランスを考えています

 

 

さて、ここまではべた褒めですが

課題はここからなんです

 

それはガイドなんです

遠投を可能にするには遠投大口ガイドがよいわけですが

重量が増しますし

一番は魚の引きを

より効率よく竿に伝えるには

竿自体からラインが近くを通ることが大切です

以上のような曲がりや

魚のやり取りを楽しもうと思うと

 

投入を重視した遠投タイプの竿よりは

フカセタイプのガイドコンセプトによるところが強くなるわけです

 

遠投に重要なのはリールに一番近いガイドを

少し足高で大口にすればいいということです

遠投ロッドほど大口でなくてもいいので

IMガイドのように楕円にしてやや大口にするのです

 

そうすることで

ラインの出は格段にスムースになり遠投が可能になります

ウキ止めの通りもよくなります

 

しかーし、ここで問題があります

ガイドをひとつ改良するだけで

竿全体のバランスが変わるということです

 

正式に診断してもらったわけではないですが

インテッサや我夢者がなかったころ

過去に「がま磯シマアジ専用」という竿を使っていまして

これが4号クラスのパワーでありながら軟調で好きだったんです

この竿の一番リールに近いガイドを大口遠投ガイドに変えて使っていたんですが

バランスが変わってしまっていたからでしょうか

元上部分の決まったところから何度も折れるんです

やはり一点に無理な荷重が掛かるようになっていたんですかねー

 

そこまで竿というのは計算して作られているのだと

痛感したものです

 

少し講釈が長くなりましたが

私の使用感をお話しましたので参考にしてください

 

我夢者については

2010年11月11日のブログにも紹介していますので

参考にしてください

 

他の竿との比較については

その後の質問にも出てきましたので

関連として次回の回答をご覧ください

 

やー

竿1本でも一晩中語り明かせますねー