大社高校勝利

2008年07月15日

高校野球島根県大会

母校の大社高校は強豪江の川高校に11-6で快勝し2回戦にこまを進めた

昨年は2回戦に同校に敗れているだけにリベンジなったというところだ

一戦一戦積み上げて久しぶりの甲子園出場を果たしてほしい

やはり最大の強敵は3年連続出場を狙う開星か・・・
ここ数年は開星高校が圧倒的な強さを誇っている

順調に勝ち進めば決勝戦で開星高校と対戦する

さて、江の川といって思い出すのは
1988年70回大会の大社との決勝戦だ

この年の江の川は現在中日ドラゴンズの正捕手谷繁がいた
その打撃はすごかった
敵ながらいまだに印象に残っている

甲子園がかかった決勝戦は異様なムードが球場全体に漂う
審判のコール一球一球にどよめきが起こり
その判定が大きく勝敗を分けることもある
勝負どころは球場全体が息を呑む

しかしこの決勝は谷繁の2ホーマーが強く印象に残った
ライン際ではなく、左中間、右中間に打ち分けた文句なしの当たりだった
捕手としても強肩で大社はチャンスを生かせなかった

この大会、谷繁は5試合すべてにホームランを放ち計7本をぶち込んだ
これは地方大会でも全国の記録ではなかろうか
この年、甲子園でも活躍してチームをベスト8まで導いた

その後ドラフト1で大洋(現横浜ベースターズ)へ指名され
球界を代表する選手となり現在も活躍中だ

当時江の川など県内の私立高校は県外から
いわゆる野球留学で入部している選手が大半だった

勝っても負けても地元からバッシングされることもあったが
当時広島県境東城町出身の谷繁選手は
「ふるさと島根県のために全力で戦います」と言い切った
その言葉が印象に残っている

どこの出身だろうと高校球児は高校球児
むしろ親元を離れて3年間、単身野球に打ち込むことは
並大抵のことではない

私も大社高校では学年でただ一人寮生活をしていたが
合宿生活や寮生活となれば
ユニフォームの洗濯、部屋の掃除、弁当の支度など
身の回りのことは全部自分でやらなければならない

このハングリーさが勝負どころでは大切なのだ

最近公立高校が勝てないのはなぜなのか
自宅から通う選手が多い中
この精神面の強さは養えているだろうか

何かあればすぐに親の送り迎え
家に帰れば食事はすぐに食べられる
寝て起きれば洗濯済のユニフォームがおいてある

当時、在宅のライバルたちに負けられない思いで練習に打ち込んだことを思い出す

卒業して20数年、いまだかつてあのときほど辛く厳しい経験はしていないような気がする
あのときがあったから今の自分がある

1981年63回大会大社はベスト4まで勝ち上がり甲子園を夢見たが
準決勝で浜田に完敗し夢途絶えた

このときみんな大粒の涙を流したが
私はこのときなぜか涙が出なかった

今思えばやるだけのことはやった3年間だったような気がしている