質問:釣りと潮の関係
2013年05月23日
潮まわりや産卵期が釣果にどのように関係があるのか
というような内容の質問をいただきました
ありがとうございます
釣りも、ジャンルがたくさんあるので
ジャンルによっては若干考え方も変わりますでしょうから
ここでは海での磯釣り、ウゥ哀薀玻り(上物釣り)に特化して
わたしの経験上
わたしなりの考え方でお話したいと思います
私は気象のプロではありませんから
いち釣り人としての経験と感覚で語るものですから
あくまでも参考程度にとどめておいていただきたいと思います
まず、海釣りにおいて
潮の干満
満ち潮(潮位が上がってくるときの潮・・・干潮から満潮に向かっていくとき)
引ぅ哀薀爼(潮位が下がっていくときの潮・・・満潮から干潮に向かっていくとき)
以上が大きく釣果にかかわってきます
特に磯釣りで言えば
限られた足場から限られた範囲内の魚を釣るわけですね
広大な海の海底のどこに潜んでいるかわからない魚を
釣り人が工夫したさまざまなコマセを撒いて
その範囲に誘き寄せ
釣り人が考えられるすべての知識や経験を駆使しして
仕掛けをこしらえ
その目的の魚を釣り上げるのです
このプロセスを考えたときに
自分が立つ足場を基点にして
どこへどのようにしてコマセが流れるか
どこへどのようにして仕掛けが流れるのか
これが重要になっていくのです
そしてその時季の
その時間帯に
その磯の範囲内にどのような魚がどれだけ潜んでいるのか
これも重要な要素のひとつですね
だから一に・・・場所
二に・・・潮
三に・・・その他の自然条件
四、五に釣り人の釣り技術や知識など
となるわけですね
山陰海岸でのみ釣りをしていると
先にも述べた
潮の干満や上げ潮、下げ潮という感覚が薄いと思います
これは仕方がないことで
ここ山陰海岸においては
シーズンを通して
または一日釣りをしていて
干満の差をほとんど感じないままに釣りをしています
また、他の地域のように満ち潮、引ぅ哀薀爼によって
特定の方向へ潮が流れるといった定義がないのも
山陰海岸の潮の特徴です
しかし、九州や四国、瀬戸内海などの地域では
例えばA島のaポイントであれば
満ち潮は南から北へ流れて
下げ潮は逆に北から南に流れて・・・といったように
潮の満ち干で一定方向に流れるといった定義があるのです
そして、潮には月齢によって
小潮、中潮、大潮、長潮、若潮、といったものがあり
一般的に長潮、若潮、小潮、は干満の差が小さく
中潮、大潮になるにつれてその差が大きくなります
瀬戸内海などで大潮のときの干満差は
最大で3mほどになることもありますから
満潮時と干潮時とではまったく景色が変わるほどなのです
その時の潮位によっても
その磯の形状や周辺の地形からも
潮の流れる方向によってさまざまかつ複雑に流れを形成するのです
当然その潮の流れ方や速さによって
その磯にたくさんの魚を呼び込める条件になったり
そうでなかったり
釣りやすかったり
釣りにくかったり
いろんな条件・状況が変わってくるのですね
満ち潮のみのポイントや
引ぅ哀薀爼のみのポイントが存在するのです
(本流が川のように流れる九州五島列島の磯)
さてさて、いろいろ述べてきましたけども
それで山陰地方はどうなのかというと
干満の差が少なく
満ち、引きで流れる方向の定義がないといいましたね
そうなんですよ
だから潮見表での釣行計画が立てにくい地域なんです
潮そのものも大切な要素ではありますけども
行って見ないとわからない
磯に立ってみないとわからないのです
そして、山陰地方では
読みにくい潮よりも
風向きだったり、風の強さだったり
波の高さだったり
サラシの強さだったり
こういった要件が潮以上に釣果に大きく影響を及ぼすのです
それでもですね
潮の流れがなくては
魚は食ってくれません(居着きの魚が食いつくことはありますけども・・・)
広い深い海で
わたしたちが限られた条件下で釣りをするのに
潮が流れないと
魚が手に届くところにきてくれないわけです
そして、過去の経験とデータから
山陰地方において最も安定した釣果が出ている潮周りといえば
大潮直後の中潮が最も安定した潮の流れとなり
比較的釣果実績が高いということです
もちろんこの潮まわりが必ずよいとはいえません
それ以上に
風向き、風の強さなどの要素が大切ですね
これがよい潮の条件とマッチングしたときによい結果が得られるのです
同じ潮まわりでも
夜釣りがメインになるこの時期からは
新月よりも満月がより魚の活性が良いといわれていますので
満月の大潮直後の中潮で
南西よりの風速4、5mまでが最もよい条件となることが多いようです
上記のときに
山陰地方でいういわゆる「本潮」(北を向いて右に流れる潮)が
最も安定して流れることが多いといえるのです
しかし、ポイントによっては
逆潮(北に向かって左に流れる潮)や
磯に対して突っ込み潮、横潮など
そのポイント、ポイントで
最も魚を呼び込むのによい条件の潮の流れというものがありますから
自分で経験したり
他から情報を収集することも大切なことですね
もう一つ
ノッコミ期、魚の産卵期のことがありましたね
魚は産卵するためには
比較的浅場・・・いわゆる岸壁近くに接岸してきます
まずは産卵のための準備段階として
卵を育てて体力をつけるために
たくさん食べなければなりません
そのためにエサとなる小動物や海藻がおおい茂る
岸近くに・・・それもある程度の群れで接岸してくるのです
そして卵を産むのに必要な藻のあるところに集まるのです
このような条件があるところに
大群が押し寄せてきますから
そういった条件の磯に行けば
釣り人が比較的、ターゲットとなる魚を釣りやくなるというわけです
長々と書いてしまいましたが
ご理解いただけたでしょうか
ちょっと最初は難しく理解に苦しむのも当然です
わたしも最初はそうでしたし
これだけ長らくやっていても
いまだに予想が的中することはまれで
外れることの方が多いのです
要は労を惜しまず
まずはこまめに磯に通うことです
要は行った者、勝ちです
陸(オカ)では魚は釣れませんものね
いくら考えていてもね
考えるよりも
まずは行動だということです
わたしが20代のころというと
狂ったように磯に通いました
平日は仕事の前の朝釣りへ・・・
そのまま仕事に通常に出て勤務し
終わればそのまま夜釣りに・・・・
これをシーズンには一週間ぶっ通しで
毎日やったこともありましたねー
まさにキチガイですよ
その頃はまだ腕も未熟で
その割には
たいした釣果は得られませんでしたけども
今の基礎になっていることは間違いないですね
「いついくの?」
「今でしょう!」
まさにこれですよ!
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