質問 低水温期のタルカゴ釣りについて

2025年02月20日

またまた寒波で海は時化ですねー

この画像は17日朝のキララ多岐から日本海の様子です
立っていられない程の強風でした

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さて、タルカゴの釣りについて質問をいただきました
いい質問ですねー
ありがとうございます

(質問の内容は次のとおりです・・・原文のまま)

昨年、初めてタルカゴ釣りに挑戦しました。
※YOUTUBEを見て興味を持ちました。

岡山から兵庫但馬の三尾の磯に月一程度通いました。
7月から始めて11月までタルかご一本でやってみました。
毎回、鯛、グレ、イサキ、小マサなど、何かしらが釣れて楽しめ、かなりタルかごに魅せられています。お聞きしたいのは、水温の高い時期以外の冬から春の期間(2月~4月)はタルかご釣りは通用するでしょうか?水温低下の期間、上撒き釣りのタルかごの実績がどのような感じなのか知りたいです。
三尾の磯はおおむね水深15m~20m程あります。
どうぞ宜しくご指導下さい。

 

ほんとあらためていい質問だと思います
それだけにどこからどこまで回答するのか迷っています
というのもタルカゴの釣りの本質というか
根本からお話ししなければならないのですが
話し出すと大変長いものになってしまって
1冊の本になってしまいそうです

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ポイントをかいつまんだ回答になることをお許しください

その回答のなかで
また何か解らないところや疑問点があれば
その点を再度質問していただけると助かります

もちろん今回の方以外でも
読者のみなさん誰でもいいのでよろしくお願いします

今回の質問に端的に答えるなら

「2月から4月は、タルカゴの釣りは通用します」

「真鯛、グレ、チヌ、イサキの釣果が期待できます」

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以上となりますが
ある程度コンスタントな釣果を得るには
タルカゴの釣りをよく理解し、状況を読む力や
それに適応したやり方があるものです

タルカゴの釣りでは、得意な部分と不得意な部分があることは
今回の質問者さんが疑問を持っておられるように
みなさんも気がついておられると思います

タルカゴ=カゴ釣りではなくて
タルカゴの釣りはあくまでもフカセ釣りの延長ととらえるところがポイントです

フカセ釣りの基本中の基本は
マキエとサシエサとの同調です

これをタルカゴを使って遠く広く自在にふかせて釣っていくところに
タルカゴの釣りならではの極意があるのですねー

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以上の事を考えると
わたしのイメージとしては
タルカゴに入れて撒くエサの比重程度のタナまでが
魚がヒットしてくる限界点という想定ができると思います

潮の状況やサラシ、波、風などによって、マキエが海底に沈む程度も違ってきます

ですからタルカゴの釣りというのは
時期に問わず
オキアミボイルをマキエにした場合において
(ボイルも比重にはかなりのばらつきがあるし、絞って浮かす場合もある)
矢引程度からせいぜい竿2本分(10メートルから12メートル)程度の
タナを釣るのに適した釣法と言えるのです

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しかもタルカゴの釣りが得意とするところの状況としては
比較的海が穏やかで
比較的、潮の流れが緩いポイントで
こういった釣り場の状況であれば
竿2本分程度のタナまでなら比較的合わせやすくなることから
よい釣果を期待することが出来ます

以上の事から
特に時期を問わず
海面から自然に撒いたエサで
竿2本程度のタナまで浮かすことが出来れば
何の問題なくタルカゴの釣りは成立するといってもよいでしょう

 

 

実際にわたしは
地元の島根半島でも隠岐でも
九州などの遠征先でも年中タルカゴの釣りを実践しています

その日の展開や状況次第で
どうしても竿2本まででアタリがない場合で
それ以上にエサを入れないと釣果が期待できない状況になれば
マキエをオモリカゴで強制的に沈めて釣る「底カゴ」釣りに変更する場合もあります

また、潮流が早くてマキエや仕掛け自体が馴染まないような状況では
タルカゴ仕掛けでは釣りにならない場合もあります

それともうひとつタルカゴの釣りで釣果を伸ばすコツとして

「足元から保険のマキエを入れておく」

ある程度潮の流れやサラシを読む必要もありますが
いくらタルカゴを遠投して釣る状況になっても
足元からコンスタントにマキエを途切らすことなく入れておくことが重要です

特に竿2本かそれ以上のタナを狙う場合に有効です

あとはタルカゴ仕掛けでハリス以上のタナを取る場合に
水中ウキやオモリなどを使いますが
潮受けのよい形状のものを使って
なるべく潮に馴染ませながらタナをキープして流し込めるようにイメージしています

山陰海岸を例に取ってみますに
年間で最も水温が下がるのが2月下旬から3月上旬あたりでしょうか

ちょうどこれからの時期ですかねー

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先日の寒波の直後は海面温度が12度まで下がったようです

それでも昨今の温暖化の影響でしょうかねー
一時的には下がるときがあっても海域全体としては
やはり年間を通して高くなっているといえましょうか

急な変化には弱い魚も
一定温度で安定すると
よく動き、よくエサを食うようになってきます

この時期でもウマズラハギなんかは水面近くまで浮いてきて元気がいいですもん

タルカゴ仕掛けで潮目やサラシのぶつかり合う潜り潮にアジャストすれば
マキエとサシエサを同調させながら比較的深いタナまで送り込めますから
大型の真鯛や良型のグレなどの釣果が期待出きると思います

これからタルカゴ仕掛けで狙う
真鯛釣りの本格シーズンに入ってきますね

この時期のタルカゴの釣りは
苦戦することも想定されますが・・・・

あえてタルカゴで狙うことで
よりアグレッシブな釣りを堪能していただきたいと思います

「G1な価値ある1尾を求めて」

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自己満足

自画自賛